超音波厚さ測定

超音波厚さ測定には、様々な測定方法があります。
ここでは、代表的な厚さ測定方法について、分かりやすく説明します。

 

1回測定法

最も基本的な測定方法です。測定箇所にトランスデューサー(探触子、プローブ)をあて、表示された厚さを測定値とします。

 

2回測定法

1度厚さを測定した後に、にトランスデューサー(探触子、プローブ)を90度回転させて、もう1度同じ箇所を測定します。 2回の測定の内、表示された厚みの薄い方を測定値として採用します。
2回測定法は、1回測定法に比べより正確に減肉を把握することができるため、腐食の進行が想定される場所では、2回測定法が推奨されています。

2回測定法

(測定イメージ)

多点測定法

測定点を中心とする直径30mmの円の内側を、多数回測定する方法です。

表示された厚みの内、もっとも薄い値を測定値とします。

多点測定法

(測定イメージ)

精密測定法

精密測定法は、腐食の進行が予想されている箇所で、減肉の分布状況を確認するために行う測定方法です。

10mm間隔の格子状に測定点を設定し、測定を行います。

精密測定法

(測定イメージ)

連続測定法

連続測定法は、厚さの変化を確認するために行う測定方法です。

測定線上を、1回測定法により5mm間隔で測定を行うか、もしくは、連続的に測定(スキャン)を行います。

 

連続測定法

(測定イメージ)

管材の測定方法

管材の厚さ測定では、トランスデューサー(探触子、プローブ)の接触方向が非常に重要です。

誤った方向で接触させると、正しい厚さを測定することができなくなります。

 

外径25mm以上の場合

外径が25mm以上の場合は、配管・パイプの軸方向に対して、トランスデューサー(探触子、プローブ)を垂直に接触させ、測定を行います。

外径25mm以下の場合

外径が25mm以下の配管・パイプの測定では、まず25mm以上の測定と同様に、トランスデューサー(探触子、プローブ)を垂直に接触させ測定を行います。次に、配管・パイプの軸に対して、トランスデューサーを平行に接触させ測定し、表示された2つの厚みの内、薄い値を測定値として採用します。

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